2005/07/01



筆について

↓2005/06/27 印象派の記事を確認した時にふと思ったのですが、この手の絵を描く時は(ナイロン筆ではなく)豚毛の筆が良いですよという事を伝えたくなりました。

豚毛の筆は、使い込むと毛が折れたり抜けたりしてイビツになっていきます。この点は画風によっては短所と言えますが、あながちそうとも言いきれません。イビツになるとその筆独特のタッチが生まれて、印象派風に描く場合は特に、長所になりえるのです。こういった長所を得るために、毛先の整った新品の豚毛筆は下塗り用に使い、良い意味で くたびれたら本塗り用に使うプロの画家もいます。

豚毛筆の代用としてナイロン筆があります。
ナイロン筆は安価で、数多くの種類があり、あらゆる天然毛の筆の代用にも使われています。それだけでなく穂先が良く効く等、ナイロン独特の描き味もあり、さらに手入れがラクという長所があります。
またナイロン筆の場合は使い込んでも毛が折れる事はなく、抜ける事もほとんどなく、豚毛筆のようにイビツになる事はありません。この点は画風によっては長所になりうるのですが、印象派風の画風で描く場合は上記の理由で豚毛の筆のほうが良いと思います。

ただナイロン筆は豚毛筆のようにイビツにはならないものの、使い込むと磨耗して、毛先がカールし始めます。
そうなった場合、熱湯に入れて容器の底や側面に毛を押し当てて、形を整えると元に戻るそうです(メーカーのパンフレットに書いてありました)。これは試す価値があると思いますが、私の経験上、このやり方で復活してくれた事はありませんでした。使い方の問題かな(^^;

そう、ナイロン筆には色々な種類がありますが、毛が細くてやわらかいものを洗う時は特に丁寧にする事をおすすめします。昔、ゴシゴシ洗ったら毛がカールしてしまい、一発で使えなくなってしまった事がありました(^^;

このように書くとナイロン筆より豚毛の筆のほうが優れているように感じられるかもしれませんが、そうではありません。 私自身、何十本も色々なメーカーのナイロン筆を使ってきましたし、特に穂先の効きをとても気に入っています。 要は、適材適所という事です。